A.S.I.A.における権限の考えかた
権限の考え方
権限の設定には、大きく以下の4種類があります。
- 会社単位での権限
ログイン時には会社コードを指定する必要がありますので、その会社でオペレータとして登録されていない社員はその会社のコードを指定してログインすることはできないようになっています。
- 部門単位での更新、承認、参照権
システムカストディアンの[社員設定]の"オペレータ"タブにおいて、社員ごとに更新権、承認権、参照権として設定します。詳細については、下記を参照してください。
- オペレータのクラス単位での実行制限
システムカストディアンの[クラス設定]の"セキュリティ"タブにおいて、クラスごとに使用を許可するメニューを設定します。初期状態では、全てのメニューが許可されています。例えば、社員のクラスによってメニューの使用権を変更する場合には、設定を変更してください。
- 金額情報の参照権
システムカストディアンの[クラス設定]の"クラス"タブの"金額非表示"によって出荷や入荷時の金額情報の参照を制限することができます。チェックボックスをONにすると在庫管理モジュールや製造実績モジュールの画面上や帳表上に金額情報は表示されなくなります。なお、システムカストディアンの[社員設定]にある"在庫金額参照権"は現在使用されていません。
更新、承認、参照での権限について
システムカストディアンの[社員設定]の"オペレータ"タブにおいて集計部門を各権限に指定すると、コモンマスタの[部門構成登録]で登録したその集計部門の下位階層に属する部門(集計部門、部門)に対する権限が付与されます。計上部門を各権限に指定すると、その部門に対してのみ権限が付与されます。
- 更新権
更新権限を持つオペレータがログインした場合、更新権を付与された部門または集計部門配下の部門を指定して伝票の計上や伝票の更新を行うことができます。エントリ画面等のプルダウンメニューには更新権限のない部門も表示されますので注意してください。更新権の範囲外の部門に対する制限については、「部門とは」の「伝票データ入力時の部門計上について」を参照してください。
更新権が「無」に設定されているオペレータがログインした場合、部門指定が発生する伝票入力などのトランザクションデータの入力ができなくなります。テンプレートやマスタの登録など、一部の業務は可能となります。
なお、以下のモジュール/ファンクション/画面については、更新権による制限がありません(更新権の有無、範囲に関係なく登録できます)。
- 部門を指定するマスタ登録画面(ただし[残高登録]、[予算登録]では更新権限が参照されます)
- データメンテナンスモジュール
実行するオペレータが限定されることと、処理速度を考慮したためです。
- クロージングコントロールの年次締め
実行するオペレータが限定されることと、全社に対して更新する処理であり処理速度を考慮したためです。
- 配賦モジュール
通常のエントリの場合の、権限の設定例と権限の範囲イメージを以下に示します。
- 更新権の部門設定=Aの場合
計上部門(C1〜C5)で計上、更新が可能
- 更新権の部門設定=B1の場合
C1、C2、C3で計上、更新が可能
- 更新権の部門設定=C5の場合
C5のみ計上、更新が可能
範囲指定にて部門を指定するメニューの場合(債権自動仕訳や入金実績/債権消込など)では、ヘッダ、明細、計画それぞれで指定されている部門に対して更新権限が参照されます。
- 更新権の部門設定=Aの場合
No.001、No.002両方の伝票ともに読込可能です。
- 更新権の部門設定=B1の場合
No.002の伝票のみ読込可能です(No.001の伝票の明細3行目の部門C4に対する更新権限がないため)。
- 承認権
承認権限を持つオペレータがログインした場合、承認権を付与された部門または集計部門配下の部門を指定して計上された伝票を承認することができます。承認対象の一覧には承認可能な部門のデータのみが表示されます。承認権限の付与されていない部門で計上されたデータは検索条件にかかわらず承認対象として表示されません。
また、承認権が「無」に設定されているオペレータがログインした場合、会計サブシステムの「伝票承認」メニューは淡色表示となり選択できません。他の承認メニューも表示されますが、承認対象としては1件もデータが表示されません。
この機能により、同一の検索条件を指定した場合でも、承認対象の一覧に表示される内容がオペレータによって異なることがありますのでご注意ください。
- 参照権
参照権限を持つオペレータがログインした場合、参照権を付与された部門または集計部門配下の部門で計上された伝票を参照することができます。検索結果の一覧には参照可能な計上部門のデータのみが表示されます。参照権限の付与されていない部門で計上されたデータは検索条件にかかわらず表示されません。更新権の範囲外の部門に対する制限については、「部門とは」の「帳表出力/データ検索時の部門指定について」を参照してください。
参照権が「無」に設定されているオペレータがログインした場合、部門指定が発生する伝票検索などもできなくなります。テンプレートやマスタの登録など、一部の業務のみ可能となります。