繰延入力(前払費用、前受収益)
前払費用、前受収益の繰延入力画面の各項目について説明します。
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画面遷移
[デファードアカウントコントロールモジュール]
↓
[エントリ]
↓
[繰延入力(前払費用)]または[繰延入力(前受収益)]
↓
[繰延入力(前払費用)]画面または[繰延入力(前受収益)]画面
各項目の設定
[ヘッダ]部
- 計上日
計上日を入力します(初期状態ではシステム日付が表示されます)。
他のモジュールから起動された場合は、呼出元伝票の計上日が表示され変更できません。
- 内部No.
- 繰延管理No.
繰延データ管理用のNo.を入力します。
- 償却方法
償却方法を「月割」、「日割」から選択します。
- 償却開始日
償却計算の開始日を入力します。
- 償却終了日
償却計算の終了日を入力します。
- 金額
前払費用、前受収益の金額を入力します。
[デファードアカウントコントロールモジュール]以外からこの画面を起動した場合は、表示のみで変更できません。
新規登録の場合は、当期期首未償却残高を入力します。残高移行データおよび過年度分の登録の場合は、当期期首未償却残高よりも大きな値を入力します。
- 状態
繰延データの状態を「未償却」、「償却中」、「償却済」、「償却停止」、「除却」から選択します。ただし、[統合債権/統合債務管理モジュール]から呼び出された場合は、「未償却」となり、変更できません。
新規登録の場合は、「未償却」を選択します。残高移行データおよび過年度分の登録の場合は、「償却中」または「未償却」を選択します。
償却自動仕訳実行を行うと「未償却」は「償却中」に変更され、償却が終了すると「償却済」になります。また、状態が「未償却」、「償却中」の場合のみ、「償却停止」に変更が可能です。
- 通貨
通貨を選択します。
[デファードアカウントコントロールモジュール]以外からこの画面を起動した場合は、表示のみで変更できません。
- レートタイプ
レートタイプを選択します。
[デファードアカウントコントロールモジュール]以外からこの画面を起動した場合は、表示のみで変更できません。
- 換算レート
換算レートを選択します。
[デファードアカウントコントロールモジュール]以外からこの画面を起動した場合は、表示のみで変更できません。
- 償却開始日
償却計算の開始日を入力します。
- 償却終了日
償却計算の終了日を入力します。
- 償却月数
償却方法で"月割"を選択した場合、償却月数を入力します。"償却開始日"と"償却終了日"を入力すると、自動的に計算されます。
- メモ
[前払消費税(前受消費税)]部
前払消費税(前受消費税)部では、税法上の繰延データについての前払消費税を対象として入力します。税法上以外の繰延データについては、費用発生時の消費税として認識します。
- 前払消費税額(前受消費税額)
「前払消費税(前受消費税)」チェックボックスがONの場合のみ入力が可能となります。振替先で消費税仕訳を作成する場合、前払消費税(前受消費税)額と課税区分を入力します。
[デファードアカウントコントロールモジュール]以外からこの画面を起動した場合は、表示のみで変更できません。
- 課税区分
振替先で消費税仕訳を作成する場合に入力します。前払消費税(前受消費税)計上がある場合のみ入力可能となります(必須)。
[債務モジュール]または[繰延入力(前払費用)]から起動された場合は、課税区分対象が「課税仕入」、「非課税仕入」、「不課税仕入」、「その他税計算あり」、「その他税計算なし」の課税区分から選択可能です。
[債権モジュール]または[繰延入力(前受収益)]から起動された場合は、課税区分対象が「課税売上」、「非課税売上」、「不課税売上」、「その他税計算あり」、「その他税計算なし」から選択可能です。
[関連伝票]部 (画面右上)
関連伝票部は、[デファードアカウントコントロールモジュール]以外のモジュールから"繰延勘定"ボタンをクリックして繰延入力を行ったときに、その呼出元伝票の情報が表示されます。[デファードアカウントコントロールモジュール]で新規に繰延入力を行う場合は、関連伝票部には何も表示されません。
- 計上区分
呼出元の伝票区分(「入金計上依頼」、「支払計上依頼」、「リース支払」、「借入返済」のいずれか)が表示されます。
- 内部No.
呼出元伝票の内部No.が表示されます。
- 伝票No.
呼出元伝票の伝票No.が表示されます。
- 行番号1
呼出元伝票の繰延勘定科目の行No.(振替元明細行No.1の元となった明細の行No.)が表示されます。
- 行番号2
繰延入力を行ったモジュールで"繰延勘定"ボタンをクリックした直後に表示される[消費税確認]画面で指定した行No.(振替元明細行No.2の元となった明細の行No.)が表示されます。
[振替元]部
[繰延モジュール]から起動された場合は入力可能です。
[債権債務モジュール]から起動された場合は表示のみとなります。
入力可能時は、"消費税科目(仮払消費税)"の科目属性を参照し科目属性の設定が違う場合はエラーメッセージが出ます。「前払消費税」チェックボックスがOFFの場合は、2行目の明細行は非表示となります。
他のモジュールで"繰延勘定"ボタンをクリックして入力した繰延入力データの内部No.を表示させた場合、「前払消費税」チェックボックスをOFFにすると2行目が消去されますので注意してください。
[振替先]部
- 按分基準
按分基準を入力します。
- 按分率
按分率を入力します。"按分率"ボタンを押した場合には「按分基準合計÷按分基準」が初期表示されます。なお、端数は「調整」チェックボックスがONになっている明細行で調整されます。
- 使用比率
使用比率マスタの登録内容をもとに按分する場合にコードを入力します。
- 履歴No.
表示されているデータの変更履歴を表示します。変更履歴がない場合、履歴No.は1になります。
- 変更計上日
変更計上日を表示します。変更履歴がない場合は、計上日と同一の日時が表示されます。
- 科目コード、名称
振替先費用科目のコードと名称を入力します。
- 補助コード、名称
振替先費用科目に科目補助がある場合、そのコードと名称を入力します。
- 部門コード、名称
部門のコードと名称を入力します。
- 取引先コード、名称
取引先のコードと名称を入力します。
- 明細摘要コード、名称
明細摘要のコードと名称を入力します。
- プロジェクトコード、名称
プロジェクトコードと名称を入力します。
- 会計分析コード
会計分析コードを入力します。
- 調整
按分率の端数調整を行う明細行の「調整」チェックボックスをONにします(必須)。初期状態では、明細行1行目の「調整」チェックボックスがONです。複数行のチェックボックスをONにすることはできません。
[振替先(仮払消費税、仮受消費税)]部
「前払消費税(前受消費税)」チェックボックスをONにした場合のみ表示されます。
- 仮払消費税(仮受消費税)
仮払消費税(仮受消費税)科目コード、名称を入力します。
- 補助コード、名称
仮払消費税(仮受消費税)科目補助コード、名称を入力します。
[ボタン]
- 読込
[デファードアカウントコントロールモジュール]以外のモジュールから繰延入力(前払費用)を行った場合、支払計上依頼(明細)の繰延対象となっているデータから繰延データ内部No.が検索され、データが存在する場合は、計上区分、内部No.、伝票No.が表示されます。
[デファードアカウントコントロールモジュール]以外のモジュールから繰延入力(前受収益)を行った場合、入金計上依頼(明細)の繰延対象となっているデータから繰延データ内部No.が検索され、データが存在する場合は、計上区分、内部No.、伝票No.が表示されます。
- 変更入力
償却実行を行ったデータについては、変更計上が可能です。対象データを表示させた状態でこのボタンをクリックすると、変更後の償却条件を指定することができます。変更後には"保存"ボタンをクリックしてください。
- 按分率
[振替先]部で入力された按分基準と按分基準合計から按分率の計算を行います。
- 行追加
- 行削除
- 名称変換
- 複写
画面上の繰延データを複写します。新規登録時は使用できません。繰延データ呼出時(修正時)は、"繰延内部No."、"繰延No."、状態"未償却"が初期値として設定されます。
- パターン読込
- パターン登録
- 保存
状態が"未償却"の場合のみ全て変更できます。状態が"償却中"の場合はメモ項目と状態"停止"への変更のみ可能です。データの保存時には月度別の償却計算が行われますが、実行済みの月度の計算は行われません。
- クリア
- 削除
- 終了
償却処理について
保存時に各月度別の償却計算を行います。
- 償却開始日が繰延計上日より前の場合は、償却開始日から繰延計上日月度の末日までの償却額を計上します。
- 繰延計上日が償却計上日より前の場合は、償却開始計上の月度から計算を行います。
- 未償却残高(基準)が0になるまで行いその際未償却残高(入力)も全てその月度で償却します。
- 償却実行テーブルを参照し、実行済みの月度の計算は行わない。
- 翌々年度第6月度まで償却計算を行います。
償却費の計算
初回償却額=(繰延計上金額×(償却対象日数/開始から終了日までの日数))
次回償却額=(繰延計上金額×(償却対象日数/開始から終了日までの日数)) − 前月度累計償却額
月割の場合:
初回償却額=(繰延計上金額×(償却対象月数/償却月数))
次回償却額=(繰延計上金額×(償却対象月数/償却月数))−前月度累計償却額
※補足
(未償却残高=償却計上金額)かつ前回償却月度が0の場合を初回償却とする。
償却対象日数:償却開始日から計算対象月度のパラメータ会計月度終了日付までの日数
償却対象月数:償却開始日の月から計算対象月度までの月数
前月度累計償却額:繰延金額−(未償却残高+当期償却額[実行月度までの各月度償却額累計])
除算部分の結果は小数点7桁目で四捨五入
乗算の結果は小数点3桁目で四捨五入(会社設定の小数点以下1桁で四捨五入にも対応する。)
前払消費税の計算
通常の消費税計算と異なり前払消費税の按分値を仮払消費税とします。
注意事項
支払・入金計上依頼入力との連動の場合
支払計上依頼(入金計上依頼)入力画面上の"繰延勘定"ボタンをクリックすると、繰延入力を行うことができます。
- 確定処理
指定された行が確定されていない場合、または確定後内容の変更がある場合には、「内容を確定しますよろしいですか」というメッセージ画表示されます。「はい」「いいえ」「キャンセル」から選択し、「はい」が選択され確定された場合は、"科目/部門のチェック"を行います。
- 科目/部門のチェック
支払計上依頼から呼び出された場合、特別科目区分の"前払費用" で設定された科目以外を設定すると、「指定された科目は、繰延対象科目ではありません。」というメッセージが表示され、[支払計上依頼入力画面]に戻ります。
入金計上依頼から呼び出された場合、特別科目区分の"前受収益" で設定された科目以外を設定すると、「指定された科目は、繰延対象科目ではありません。」というメッセージが表示され、[入金計上依頼入力画面]に戻ります。
部門が指定されている場合、D.A.C計上対象がOFFの部門を指定すると「指定された部門はD.A.C計上対象ではありません。」というメッセージが表示され[入金・支払計上依頼入力画面]に戻ります。
消費税確認画面について
[債権/債務管理モジュール]の入力画面で"繰延勘定"ボタンをクリックすると、[消費税確認画面]が起動します。繰延入力振替元明細の2行目(繰延消費税科目入力行)に[消費税確認画面]で指定された行番号の明細を表示します。
初期状態では、行番号に呼出元明細行(繰延科目の明細)の次明細行が表示されます。
存在しない行番号を選択して"OK"ボタンをクリックした場合は、「設定に誤りがあります。」というメッセージが表示されます。
呼出元の行No.が指定された場合は、「設定に誤りがあります。」というメッセージが表示されます。