マスタとは
日々の運用において使用される様々なデータのうち、基礎的なデータであらかじめ登録しておくもの(登録後に変更する必要が生じる可能性が低いもの)をマスタデータと呼びます。例えば、仕訳の際に必ず使用する勘定科目などがマスタデータにあたります。このほか、取引先、部門、品目や、システムを運用する際に設定するパラメータ(会計年度、月度、セキュリテイなどの各種設定)などもマスタデータです。マスタデータをあらかじめ登録しておくことで、伝票などの入力作業の効率化や入力ミスの防止を図ることができます。
ちなみに、日々入力する伝票などのエントリデータは、マスタデータと区別するためにトランザクションデータと呼びます。
マスタデータとトランザクションデータの関係の詳細については、「マスタデータとトランザクションデータ」を参照
A.S.I.A.では、マスタデータに対して名称を2種類まで登録することができます。"名称1"は入力が必須になりますが"名称2"の使用は任意です。
"名称1"は多言語に対応しており、ログイン時に選択した言語別に登録可能です。"名称2"は、ある言語で登録を行うと他の全言語について名称も含めて自動的にコピーされます。したがって、名称2を使用する場合には必ず半角英数文字を使用するようにしてください(半角英数文字はどの言語上でも正しく表示されるため)。
ある言語でマスタを登録すると、それ以外の言語のマスタの名称1には、「Blank」の文字が自動設定される。
A.S.I.A.の画面では、"名称1"が初期表示されます。"名称2"を表示させたい場合には、"名称変換"ボタンを使用してください。なお、帳表には"名称1"、"名称2"の両方が必ず出力されますので、マスタデータの名称には"名称1"のみを使用し、"名称2"は「そのマスタデータの付帯情報を入力する項目」として使用する、または"名称1"を略称とし、"名称2"を正式名称にするなどという使い方も可能です。
項目名 |
相違点 |
名称1 |
言語別に名称を登録しておくと、ログイン時の選択言語に応じた名称が表示されます。 |
名称2 |
全言語で共通の名称が使用されます。全言語で正しく表示するためには半角英数文字を使用する必要があります。 |
なお、"財務諸表テンプレート"、"税効果ワークシート"もマスタデータの一種ですが、通常のマスタデータとは名称の仕組みが異なりますのでご注意ください。
マスタデータには2種類の名称("名称1"と"名称2")を登録可能ですが、画面上の[名称変換]ボタンを押すことで、マスタデータ名称の表示内容が切り替わります。(初期状態では常に"名称1"が表示されています。このボタンを1度押すと表示が"名称2"に切り替わります。つまり、ボタンを押す度に"名称1"と"名称2"が交互に切替表示されます。)
A.S.I.A.は、全てのマスタデータをコードで管理しています。コードには「%」、「*」、「?」、「'」以外の半角英数、半角記号を使用することが可能です。なお、マスタデータは種類毎に異なるコード体系を持つため、使用可能な桁数がそれぞれ異なります。
マスタデータには有効期限を入力する項目が設けられています。有効期限を指定することで、その日付範囲においてのみ該当するマスタデータを有効にする、といった制御を行うことが可能となります。また、有効期限が切れたマスタデータは無効となりますが削除は行われませんので、履歴として残しておくことができます。
ただし、現在は実際に有効期限がきても自動的に使用不可能になるのは以下のマスタのみです。他のマスタには将来の拡張用として用意していますが、メモとして使用することもできます。
このチェックボックスをOFFにすることで、そのマスタデータを削除せずに使用不可能な状態にすることが可能です。OFFの状態では、そのマスタデータをエントリ画面では一切選択できなくなりますので、そのマスタデータを使用したエントリを防止することができます。ただし、過去にそのデータを使用して計上された伝票などを帳表に出力した際などには集計対象に含まれます。その他、マスタ登録画面、伝票発行、データ検索、コンソール画面などにおいては、チェックボックスがOFFのデータについても基本的には選択することができます。
この機能は、使用していた品目が取引されなくなった場合などに使用する位置付けのものですので、通常は必ずONのままにしておいてください。
なお、[システムカストディアンモジュール]の各メニューで全ての"活動"チェックボックスをOFFにした状態でシステムを終了すると、その後二度とA.S.I.A.を起動できなくなりますので、絶対に行わないでください。
"活動"チェックボックスを設定できるマスタは以下の通りです。
モジュール |
マスタの種類 |
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ファンクション |
メニュー名 |
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システムカストディアン |
基本設定 |
会社設定、クラス設定、社員設定、社員詳細設定 |
タイマーコントロール |
マスタエクスポート |
取引先/金融機関/口座一覧、総勘定元帳/補助簿/合計残高試算表、決算書、手形一覧表、手形集計表、統合 債権・債務 消込一覧表、未回収・未払一覧表、入出金実績一覧表 |
実行 |
自動仕訳作成、旅費/交際費/経費支払データ作成 |
コモンマスタ |
部門管理 |
計上部門登録、倉庫/工程登録、集計部門登録 |
取引管理 |
取引先登録、取引先グループ登録、金融機関登録、口座登録、地域登録 |
|
フレックスマスタ管理 |
フレックスマスタ登録 |
|
その他管理 |
プロジェクトコード登録、プロジェクトグループ登録、承認コメント、手形受渡/受取場所登録、課税区分登録、使用比率登録、職位登録 |
|
アカウンティングマスタ |
科目管理 |
科目/補助科目登録、科目グループ登録 |
その他管理 |
摘要コード |
|
ロジスティックスマスタ |
品目管理 |
品目登録、品目グループ登録、荷姿単位登録、部品表登録、 |
その他管理 |
箱登録、諸掛登録、ロケーション登録、納品先登録 |
|
設定 |
枠マスタ登録、GUI No.採番設定 |
|
配賦管理 |
登録 |
配賦パターン登録 |
キャッシュフローマネジメント |
キャッシュフローマネジメント |
キャッシュフロー分析指標登録 |
有価証券管理 |
登録 |
有価証券区分登録、株式銘柄登録、債権銘柄登録、ファンド登録、証券区分登録、有価証券取引区分登録、有価証券税区分登録 |
固定資産管理 |
登録 |
償却レイヤー設定、申告先登録、設置場所登録、事由登録、資産種類登録、資産種類グループ登録、償却計算登録、種類登録、構造登録、細目登録、圧縮区分登録 |
リース資産管理 |
登録 |
リース取引区分登録 |
借入金管理 |
登録 |
自動仕訳パターン登録、 |
資本管理 |
登録 |
発行株式登録、株主登録、株主種別登録、資本取引区分登録 |
バンクアカウントコントロール |
登録 |
識別コード登録 |
未収管理 |
登録 |
債権パターン登録、連続請求先登録 |
統合債権管理 |
登録 |
債権決済方法登録 |
受取手形管理 |
登録 |
自動仕訳パターン登録 |
未払管理 |
登録 |
債務パターン登録、連続支払先登録 |
統合債務管理 |
登録 |
債務決済方法登録、振込依頼人名登録 |
支払手形管理 |
登録 |
支払手形自動仕訳パターンコード |
旅費/交際費/経費 |
登録 |
経費登録 |
ポップアップ検索画面上で検索キーとなる半角英大文字1文字を入力します。項目名称や選択肢名称の頭文字、略称を付与すると便利です。
将来の機能拡張のために用意されている予備項目です。通常は入力する必要はありません。
このフィールドをダブルクリックすることで、フィールド内に入力されたファイルを呼び出すことができます。例えば、証憑を画像として取り込んでファイル(.BMP形式など)として保存しておくと、実物の証憑をダブルクリックで照会することができますので大変便利です。
マスタデータまたは伝票No.に関する入力項目にカーソルを合わせてダブルクリックする(または<F3>キーを押す)と、ポップアップ画面が起動します。ポップアップ画面に表示されている項目を選択することで、マスタデータを容易に入力することが可能です。ただし、スプレッド上では入力項目にマウスのカーソルを合わせて右ボタンをクリックすることでポップアップ画面が起動します(左ボタンのダブルクリックでは起動しません)ので、ご注意ください。
ポップアップ画面では、マスタデータまたは伝票No.の検索を行うことができます。画面上部のタブボタンで表示対象を絞り込む(各マスタ登録画面の"検索"項目に入力した英文字がキーとなります)こともできますし、文字列検索フィールドを使用して入力したいマスタデータまたは伝票No.を検索することも可能です。文字列検索フィールドでは、"*"記号や"?"記号を使用してあいまい検索を行うことができます。これらの記号を使用した検索条件の指定例を以下に示します。
検索条件 |
検索結果の例 |
* |
全てのデータが検索対象となる。 |
AA* |
AAで始まる文字列のみ表示。 |
*AA* |
AAを中間部に含む文字列のみ表示。 |
AA??? |
5文字の文字列のうち、AAで始まるものだけを表示。 |
??AA? |
5文字の文字列のうち、3,4文字目がAAのものだけを表示。 |
[ポップアップ画面の種類]
ポップアップ画面は、マスタポップアップ画面、会計伝票No.ポップアップ画面、その他No.ポップアップ画面の3種類存在します。