品目とは
A.S.I.A.で販売業務、購買業務の管理を行うためには、品目を使用します。A.S.I.A.では、扱う品目として「商品」、「製品」、「半製品」、「仕掛品」、「原材料」、「その他棚卸資産」、「備品」、「消耗品」の8種類の区分に対応しています。一部の帳表では出力設定時に品目区分による絞込みを行うことができます。
各品目区分の意味は以下の通りです。
区分 |
意味 |
商品 |
仕入れた後、加工せずに販売するもの |
製品 |
原材料を加工して生産し、販売するもの |
半製品 |
生産途中の段階であるが、その状態で製品として販売可能なもの |
仕掛品 |
生産途中の段階であり、その状態では製品として価値がないもの |
原材料 |
製品を生産するための材料として仕入れるもの |
備品 |
業務上使用するもので、販売対象ではないもの(手袋、台車など) |
消耗品 |
業務上使用するもので、販売対象ではないもの(鉛筆、潤滑油など) |
その他棚卸資産 |
上記のいずれにも該当しないもの |
品目の登録は、[ロジスティックスマスタモジュール]の[品目登録]で行います。
各伝票の入力画面には多くの項目がありますが、それらの中には入力が必須でないものも存在します。A.S.I.A.では、"製造番号"やロット管理に使用できる"分析コード"などの一部の項目を、品目毎に"入力必須"にしたり"入力禁止"にしたりすることが可能です。これらの属性をうまく設定することにより、ミス入力を事前に防止して帳表上でより正確な集計を行えるようになります。また、在庫残更新時の処理方法に関する設定も行えます。
品目の属性は、[ロジスティックスマスタモジュール]の[品目登録]で行います。
A.S.I.A.では、品目を"荷姿"として扱うことが可能です。例えば、「缶ジュース50本で1ケース」というような登録を行うことができます。このようにすることで伝票入力時や帳表/伝票出力時に缶ジュースを「ケース」という荷姿単位で扱えるようになります。また、ひとつの品目に対して複数の荷姿単位を設定することが可能です。
荷姿単位の登録は、[ロジスティックスマスタモジュール]の[荷姿単位登録]で行います。
A.S.I.A.では1つの品目に対して取引先共通、取引先別、部門共通、部門別、通貨別、荷姿単位別に販売単価/購買単価を登録できます。さらに標準単価を個別に登録することにより標準原価計算の基礎資料を作成することも可能です。定価、値引率、値引単価の登録が可能であるため、数量別の単価ディスカウントにも対応できます。もちろん、伝票入力時に明細単位で値引したり伝票単位で値引することもできます。
単価の登録は[ロジスティックスマスタモジュール]の[単価登録]で行います。
A.S.I.A.では、複数の品目をまとめて1つの"グループ"として管理することが可能です。例えば、"鉛筆"、"消しゴム"、"ノート"といった品目を"文房具"というグループでまとめて管理できます。グルーピングは1階層までとなりますが、1つの品目を複数の品目グループに含めることは無制限にできますので、柔軟に品目を分類/管理することが可能です。品目グループを使用することで、各伝票入力時において品目の入力を容易にできるほか、帳表で品目グループ毎に集計を行うことも可能になります。
品目グループの登録は、[ロジスティックスマスタモジュール]の[品目グループ登録]で行います。
製造業での運用において、親品目と構成品目(その親品目の製造に必要な部品/材料など)を関連付けたい場合には部品表を使用します。A.S.I.A.では、使用する部品表の構成として、"組立加工型"と"素材加工型"のどちらかを選択することが可能です。 両者の違いは以下の通りです。
種類 |
用途例 |
部品表の構造 |
組立加工型 |
多くの原材料を組み立てて最終的に1つの製品を作るような場合 |
多階層 |
素材加工型 |
原材料を加工していくと、最終的に製品が複数出来上がるような場合 |
1階層 |
どちらのタイプの部品表を使用するかは、[ロジスティックスマスタモジュール]の[ロジスティックパラメータ設定]で設定します。
部品表を使用することで、各製造工程における出来高を管理したり、ある製品を受注した際にその製品の製造に必要な原材料を発注入力画面に自動表示する部品展開発注機能を使用できるようになります。
部品表の登録は、[ロジスティックスマスタモジュール]の[部品表登録]で行いますが、"組立加工型"の場合と"素材加工型"とでは登録画面の内容が異なります。
パッキングリストとは、貿易業務において輸出(出荷)の際に商品/製品を詰めた箱毎に添付しなければならない書類であり、箱詰めされた商品/製品の内容一覧、箱そのものの重量を含めた総重量、箱の寸法、などの情報が記載されます。
A.S.I.A.でパッキングリストを出力するためには、箱自体の重量や寸法をあらかじめマスタデータとして登録しておく必要があります。これらの登録を行うことで、出荷入力時に「箱」を選択しパッキングリストを出力することが可能になります。
パッキングリスト出力のために必要な情報は、[ロジスティックスマスタモジュール]の[箱登録]で登録します。
A.S.I.A.では年次更新/月次更新処理の際に、在庫残(在庫数量、在庫金額、評価単価)を自動計算して在庫残の繰越を行います。その際の評価方法として、"移動平均法"、"総平均法"、"標準原価法"、"最終仕入原価法"、"FIFO(先入先出法)"、"LIFO(後入先出法)"の6種類を使用できます。これらの評価方法は[品目登録]において品目毎に設定します。
A.S.I.A.の導入時には在庫の棚卸を実施し、在庫管理を行う品目について在庫残を登録してください。在庫残は後からでも登録できますが、その場合には登録するまで在庫管理モジュールにおいて出力される帳表の内容が正しく表示されません。
在庫残を登録するには、[ロジスティックスマスタモジュール]の[在庫残登録]で品目毎に行います。